手形を管理するには、受取手形について記入する受取手形記入帳、支払手形について記入する支払手形記入帳という二種類の補助簿を使います。
補助簿とは、現金出納帳・預金出納帳(銀行帳)・得意先元帳 ( 売掛帳)・仕入先元帳(買掛帳)・受取手形記入帳・支払手形記入帳等があり、管理台帳の働きをするものです。
受取手形記入帳で最も注意すべきことは、てん末欄の記入を正確にしておくことです。てん末とは、受け取った手形がどのようにして手元から出ていったかということです。てん末には基本的なものとして三種類あります。
(1) 満期日に銀行口座へ入金される
(2) 支払先へ裏書きする
(3) 金融機関で割引く
の三つです。
このうち (1) と (3) に関しては、通常、銀行口座への入金を伴いますので、仕訳がもれる可能性は少ないのですが、 (2) については入金が伴わず、もれる可能性がありますので、注意が必要です。
支払手形記入帳については、受取手形記入帳よりは簡単ですが、資金繰りの面からは重要になります。その月に振り出した支払手形の合計金額を計算します。その合計額で振替伝票を記入すればよいのです。
資金繰りに利用する場合は、支払手形記入帳から手形の決済予定表を作成してください。支払手形記入帳が振出日順に並ぶのに対して、決済予定表では、支払期日順に並びますので、その日の手形支払い金額が一目で分かる様になり、資金繰りには重宝します。
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