(1) 退職金の支給
オ−ナ−経営者が退職時期を迎えている場合には、代表権を後継者に譲り、報酬を50%以上減少させることで、分掌変更による退職金の支給をうけることができます。会社は退職金を支払うことによって、支払額に応じた純資産が減少しますから、当然に株式の評価額は下がることになります。
(2) 配当金の引き下げ
株式評価の一つに類似業種比準価額方式があります。この方式は「配当金額」「年利益金額」「純資産価額」の3要素から成り立っていますので、単純に評価を下げるという観点でいえば「配当金額」をゼロにすれば良いことになります。また、記念配当、特別配当の利用も考えられます。
(3) 年利益金額の引き下げ
イ 役員報酬を引き上げるとか、役員退職金を支給するとか、本業に支障をきたさない程度に、その会社の実状に合わせた対策を講じることになります。
ロ オペレ−ティングリ−スの活用
オペレ−ティングリ−スとは、大型の償却資産を匿名組合方式等で購入し、使用者に一定の条件により、契約する賃貸借契約をいいます。「少ない資金で大型償却資産を所有し、経費を創出する目的」で利用されています。
したがって、3要素のうち「年利益金額」「純資産価額」の引き下げ対策に利用することが出来ます。 |