土地等の時価や上場株式の株価が低い価額になっている時が自社株対策を実行する好機であり、思い切って事業の承継を行なう時です。
土地や上場有価証券に多額の含み含み益が生じている時は、純資産価額の株価が高くなることはご理解いただけたと思います。
また、類似業種比準価額による、株価は類似業種の株価すなわち上場株価に左右されます。昨今のように日本経済が停滞して、土地や上場株式会社の時価が下がっている場合は、類似業種株価に比準される自社株の株価が大幅に低くなっています。よって自社株対策の好機であり、すなわち事業承継に最適な時期というわけです。
事業承継は、単に社長の交代とオーナーの株式対策が事業承継のポイントではないということです。オーナーは、後継者と共に自社の現状と将来の方針を語り合い、この事業承継対策の機会を捉えて、事業を託す心得と、それに対する心構えの必要を促すことが重要です。後継者の育成には時間を要するものですが、その期間と重ねて何年か後に事業承継対策を完了させ、社長の交代とともに、自社株式も保有する名実共に会社の新オーナーが誕生するように計画的に進めます。 |