予算管理の「成果」を毎月報告させることが必要です。これを怠れば、予算管理という意識を定着されるのは難しいものになります。定期的に翌月 15 日までに速報を各部門に連絡しますが、予算額は根拠に基づき決定していますので、各部門では消費物品内容と数量に大きな変動がなければ、予算計画は遂行される " はず " です。
しかし、この " はず " が大きな問題なのです。これでは人任せになり、各部門、各個人が責任を持たず、他人に責任転嫁させることになってしまいます。
そうならないためには、予算管理の結果報告を定期的に行うことが重要となります。定期報告では、定期的に現状を把握することができますので、予算管理担当者の対策が立てやすくなります。管理する側に大きな負担をかけない方法が一番定着します。
また、各部門単位の予算額と実消費額の状況を半期と年度単位にグラフで示して情報を伝えることも、予算管理をするうえで効果があります。
看護部に対しては、成果報告書以外に看護師長会などに年 1 回は出席することで、直接状況報告をし、そこで問題点などについて意見を交換することも予算管理に効果があります。
<ポイント>
・予算だけを立て「・・・のはず」という事態を作らない。
・「予算管理をしている」という言葉だけでは、全職員に定着しない。
・報告は定期的に行い、各部門は現状を把握しておく。
・予算管理遂行に人任せは厳禁
・成果を報告することで、各職員に予算管理という取り組みを理解させる
・予算管理報告を定期的に行うことは、予算を各部門はもとより、各自が実践することが重要であるとする「当事者意識」につながる
・病医院のなかでも大所帯の看護部への場合は、看護師長会といった病棟単位への予算状況報告も効果的
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