DRG(Diagnosis Related Groups)は、ICDで10000以上ある病名を医療資源の利用量で統計上意味のある500程度の病名グループに整理・分類する方法です。
本来の目的としては、病院経営のコスト削減と生産性向上を目指した管理手法であり、国民医療費が極端に高いアメリカにおいて、このDRGを医療費抑制の切り札として支払方式に用いたのが、患者1人に対する1入院あたりの定額支払方式であるDRG / PPS(診断群別包括支払方式)です。
日本においては、98年から国立病院を中心とする全国10病院で試行されており、04年3月末にはその期間が終了します。
RGは、DPC(1日定額支払方式)に比べて診断群分類が粗く、償還点数も高めに設定されていること等、やや制度上問題があるとされていることから、より精緻化されているDPCが、今後の日本の包括評価制度のスタンダードとなると予想されています。
DRG試行期間が終了した後、出来高へ戻すと現場の混乱が予想されるほか、国立病院等であるため包括評価の弊害とされる「粗診粗療」の懸念が小さいことから、03年4月から特定機能病院に導入されたDPCへ移行させ、将来的にDPCの拡大が一般の民間病院も対象とする時期へ向けて、包括評価制度拡大への足がかりとなるものと思われます。
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