ICDとは、 International Classification of Diseases の略で、日本においては「国際疾病分類」と訳され、WHOによって作られたものであり、国際的疾病および死因統計を作成するためのコード体系です。
既に数度の改定を経ていますが、現在は第10版である「ICD−10」が用いられており、約14,000の病名コードがあります。
ICDコーディングとは、医師が記載したカルテから該当する診断名を把握し、それをICD番号に振り替える作業を意味します。
コーディング作業を正確に実施するためには、ある程度の医学的知識とカルテを読解する能力、さらにはICDコーディングの正確な理解とルールを身につけていることが求められます。
ICDコーディングは、病院の経営分析に活用することが可能であるため、DRGと共に利用することによって、さまざまな効果が期待できます。
ICDコーディングを実施する際には、主要診断名の正しい選択、他のコードに含まれる疾患・症状のコーディング排除、「二次診断名」の確実な記載、「処置・手術コード」の正確な選択、キャンセルされた「処置・手術コード」の誤コーディング回避、という点に留意が必要です。 |