急性期病院を想定した「一般病床」を選択した医療機関が、今後生き残るためには、病院の機能分化を促進する行政施策の流れに対応する病院づくりを目指して、まず自院の現状を正確に把握することが重要です。
現状分析のポイントとなるのは、病床数や病床稼働率、平均在院日数、診療単価とその内訳等ですが、これらの実情を踏まえて、診療報酬上加算を得られる要件から急性期病院に求められると考えられるものは、次のとおりです。
@ 救急救命機能
救急受け入れ体制の整備
A 地域連携等のネットワーク機能
病病・病診連携、紹介システムの構築、地域連携室の設置
B 高度医療機能
高度で先進的、専門性を特化した医療の継続的提供
C 診療録管理体制の整備
患者への情報提供、信頼性の確保
急性期特定病院加算を取得できる病院は、その厳しい要件のために、今後も取得病院数が急激に拡大することは困難と推測されますが、上記のように地域で連携の中核をなすポジショニングを目指すことにより、急性期医療を主体とする病院運営を確立することが必要です。
また、急性期病院としての理念、ビジョンについての明確な方向付けが、今後生き残る病院づくりを目指す前提条件となるといえるでしょう。 |