建物を賃借する際に支出する権利金、立退料、その他の費用は繰延資産に該当します。その際の償却期間ですが、その支出の内容により次のように区分されています。
(1) 建物の新築に際しその所有者に対し支払った権利金等の額が建物の賃借部分の建設費の大部分に相当し、かつ、実際上その建物の存続期間中賃借できる状況にあると認められる場合にはその建物の耐用年数の70%に相当する年数。
(2) 建物の賃借に際して支払った (1) 以外の権利金等で、契約、習慣等によりその明渡しに際して借家権として転売できることになっているものである場合には、その建物の賃借後の見積残存耐用年数の70%に相当する年数。
(3) (1) 及び (2) 以外の権利金等の場合には5年(契約による賃借期間が5年未満である場合において、契約の更新に際して再び権利金等の支払を要することが明かであるときは、その賃借期間)
従いまして、ご質問の場合、一時の損金とすることは認められず、その権利金が上記のいずれに該当するかを判断してその耐用年数に応じて償却する事となります。
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