経営計画を策定するためには、まず自院の実態を正しく認識することです。自院の経営体力を分析することは自院の将来に向けて何をなすべきかを明らかにするという目的があり、次のような意味を持っています。
@ 外部環境の変化動向に適合するという観点から、現在の自院に不足している資源や弱い機能を明確にし、それを充足させるための方向性を検討する。または、機能の選択を行う。
A 同種同規模の病院あるいは優良病院と比較して、相対的に優れているあるいは劣っている点を明らかにし、継続や改善の方向性を検討する。
B 現在顕在化している経営上の課題を整理し、その改善策について検討する。
C 財務諸表等の管理会計の数値をもとに、病院全体および部門別の収益性、生産性、健全性、成長性について検討し、現在まで推進されてきた戦略や体制の適否を再考する。
D 診療科別あるいは事業別の成長性、将来性についての分析結果をもとにして、自院の事業構造が適切かどうかを検討する。
E 自院が活性化された組織風土を有しているか、また近代化された経営体質といえるかを、できるだけ客観的な観点に立って検証する。
F 現在保有している経営資源について整理を行い、その活用状況を分析するとともに、一層の有効活用が可能かどうかを検討する。
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