外部環境を細分化するとマクロ環境、ミクロ環境に分解されます。まずはマクロ環境から見ていきます。
@ 政治的環境
政治的、あるいは法律的環境を見ておくことは重要です。その変化が、医療の市場ルールや前提を変えてしまったり、競争の構造を変えてしまったりするからです。
A 経済的環境
経済的環境変化も病院に相当なインパクトを与えることになります。経済的な変化は病院の患者に価値を提供するプロセスである諸活動(医療活動など)に影響を与えます。
B 社会的環境
社会的環境は人口統計学的環境です。少子高齢化が顕著な例です。
C 技術的環境
医療に関わる技術的環境の変化は、病院の医療サービスやビジネスシステムに影響を与え、競争の性質を突然変えてしまうことがあります。
続いてミクロ環境について見ていきます。
D 顧客
顧客分析は「顧客の基本的属性」と「消費者行動」という2点で分析します。
具体的に下記の基準に基づきセグメント化(分類)することがポイントです。
E 競合相手
競合相手とは、市場を奪い合う相手のことであり、必ずしも顕在化している相手だけではありません。マイケル・ポーターによれば、企業の競争上の地位を決めるのは、既存の競争業者、新規参入業者、代替品、供給業者、買い手の5つの要素(ファイブフォース)ということです。このファイブフォース分析を行うことによって、自院の位置を確認することが重要です。
F 市場
ミクロ環境の最後の項目は市場です。
@ 市場分析では、市場とその下位にある市場が魅力的であるか、そしてその市場の今後の動向、キーとなる成功要因などを分析します。具体的な項目は7項目にあります。現在の市場規模と潜在的な市場規模
A 市場の成長性
B 市場の収益性
C コスト構造
D 流通システム
E 市場のトレンド
F 成功要因( KFS : Key Factors for Success )
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