まず、アンケート実施の目的を明確にすることが必要です。
一般的に、自院の実施する医療サービスに対する患者の受けとめ方を知り、顧客が不満足と感じている項目に対して改善活動を実施することです。実施するにあたり決定しなければならない項目は以下の3点です。
@ アンケートの質問項目
A アンケートの実施方法
B 回収されたアンケートの取りまとめ部署と活用方法
@ アンケートの質問項目は、提供する医療サービス全般を含めることが望ましいでしょう。病院では専門性によりひとりの患者を複数の担当者が接するため、受付、診察、検査、診断、治療、投薬、会計の全段階の質問項目を検討することが望まれます。
また、評価では「良い」「普通」「悪い」の三段階では、回答する側の心理として中心に集中する傾向があります。項目を「良い」「やや良い」「やや悪い」「悪い」の四段階にすると患者の本音を引き出ことができます。
A アンケートは数多く回収できることにより、その後の分析に役立たせることができます。待合室にアンケート用紙を備えつけておいて回収数が多ければ良いのですが、アンケート記入のような面倒なことを嫌う人が多いため、会計時にアンケート協力を依頼するという方法も有効です。
また、実施時期は通年実施するのか、あるいは年間1回、2回と限定した時期に行うのかも決定しておく必要があります。
B 回収されたアンケート1枚1枚は単なるデータです。これらのデータを情報として活用するため、項目別の回答結果、傾向値をまとめることによって改善活動に生かすことができます。そのデータを取りまとめ、情報とする部門および担当者を決めておくと良いでしょう。
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