病院を含め広くサービス業では、労働集約型産業といわれています。分りやすく説明しますと、一般企業の売上高に相当する医業収入のうち薬品、検査委託など外部に対して支払った金額を除いたものが、その病院の生み出した価値、付加価値といわれるものです。
よって、製造業などと比較すると、売上高(医業収入)に対する付加価値の水準が高く、それだけ病院の業務というのは人による価値提供による影響が大きいといえます。
医療サービスにおいて他の病院と差が生じるのは、人が手がけた事柄に対するもので、職員レベルの標準化やレベルアップは病院において重要課題です。ISOでは、人をどう動かすかを定めたものであり、そのル−ルが遵守されているかがチェックポイントです。ISOはそれぞれの病院で、ルールを定め、その通りに実施されているかですので、特に弱いと思われる部門を重点的に管理することも可能ですし、考えられるリスクに対応するルールを定めることを目的としても構いません。
ISO認証取得により画一化されるイメージが多いのですが、ルール作りの自由度は高く、職員の意識改革には役立つ仕組みです。また、外部からの審査により、「決められたことを決められた通りに実施する」という当たり前のことが身に付きます。
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