結論からいえば、本当です。
「文書、記録を作りなさい」という要求がありますので、 ISO と同じ主旨で作られていたものが組織内に既に存在する場合は別ですが、無ければ整備する必要があります。特に、これまでの仕事を、文書や記録を残さず、いわゆる「阿吽の呼吸」で行ってきたような組織においては、苦痛に思えるかもしれません。
システムに慣れるまでは、「日常業務が終わったから、そろそろ ISO の業務を始めようか」という感覚で、それぞれが一体化するまでは残業も増えるかもしれません。文書作成に手間をかけず、コンサルタントから一方的に押し付けられたシステムを運用しているような組織では、このような状況は免れないでしょう。ただ、 ISO は目標設定し、それを達成するための計画を立て、進捗状況をチェックしながら随時見直し、改善していくためのしくみであり、 ISO の規格要求事項も、きちんとした医療サービスを提供する病院であれば本来行っていて当然な、最低限の要求に過ぎません。そういう意味で ISO の規格は、「健全な病院経営のためのチェックリスト」と言えるかもしれません。煩雑と思わず、むしろ、これまでの怠慢を反省しながら前向きに取り組むことをお勧めします。
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