阪神大震災以降、震災に関するリスクマネジメントの重要性がクローズアップされています。にもかかわらず、震災発生時に十分な準備が行われているかといえば、整備が遅れているのが現状です。
非常階段に荷物が置いてあるなどは論外として、災害時の十分な医療資源の備蓄、職員の動き、患者の誘導や搬送の手順など事前に準備しておくことはいくらでもあります。以下に、病院がとるべき対策に一部を紹介します。リスクマネジメントマニュアルの中に盛り込んでいただきたいと思います。
@ さまざまなケースを想定した防災シミュレーションの実施
A 災害時の患者移送ネットワークの構築
B ボランティア活動のコーディネーターの育成
C 初動を迅速にする反復訓練やサインの明確化
D 医薬品、医療用具の調達先の複数確保
E 水槽の増設など、非常時の水の確保
F 自家発電装置の設置
G 備品、設備の転倒防止処置
H 工具、初期医療器具の設置場所の明確化と周知徹底
等が挙げられます。いずれも人命を預かる施設として不可欠なものですので、是非この機会に見直しをして欲しいものです。 |