ご質問のケースでは、作業の準備や後始末の時間も労働時間となります。したがって、1日の労働時間が8時間を超えた場合(変形労働時間制を採用している場合を除く)には割増賃金の支払いが必要です。
そこで、労働時間に含まれるかどうかの判断の基準は次のとおりです。
(1) 使用者の指示、命令があるかどうか
(2) 当該作業を行うために必然的なもの、または通常必要とされるものであるかどうか
(3) 法令で義務づけられているかどうか
これらの観点から判断すると、原材料や製品の整理整頓、機械の点検整備など本来の作業に必要な準備作業、作業終了後の後始末(翌日の準備を含む)、商店等における開店準備、閉店後の後片付け等に要する時間は、特に使用者の明示の命令がなくても、本来の業務に付随して発生するものですので労働時間に算入しなければなりません。
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