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就業規則の周知の仕方について
当院の就業規則は、本院の総務部に置いている以外、特に周知はしていません。ある職員から「総務部にあっても、職員に配布していなければ、労働基準法上の就業規則の周知義務を果たしたことにならないのでは」という質問がありました。就業規則の周知方法としては、どのような形がよろしいのでしょうか?

  貴院の事業所が1ヵ所しかない場合には、見やすい場所に備え付けられている限り、場所が総務部でも差し支えありません。もし、分院など他の事業所がある場合には、その事業所の職員は就業規則を容易に見ることができませんので、周知していることにはならず、労働基準法に違反します。

周知方法については、以下の 3 つの方法のうち、いずれかによることとされています。
(1) 常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、または備え付けること。
(2) 書面を労働者に交付すること。
(3) 磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置すること。

ご質問では、総務部に置いてあるということですので、一応、備え付けという方法で就業規則の周知義務を果たしているといえます。ただし、総務部がある本院以外に事業場(支店や工場など)がある場合には、不十分です。 なぜなら、法令は「常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付ける」ことを求めており、作業場単位で就業規則を備え付けなければならないこととされているからです。したがって、貴院の事業場が本院のみであれば、総務部に備え付けている場合でも、見易い場所に置かれている限り、周知義務を満たしていますが、分院がある場合には、本院総務部に備え付けるだけでなく、分院にも備え付けることが必要です。

 
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