派遣契約の中途で、正職員にすることはできませんが、派遣契約終了後なら正職員として採用することができます。 派遣労働者を正職員として雇い入れる時期については、 (1) 派遣会社との派遣契約の満了後に雇入れる場合、 (2) 派遣契約を中途解除して正職員として雇入れる場合の二通りが考えられますが、 (1) については、労働者派遣法では、派遣元は、派遣契約が終了した後は、派遣先が派遣職員を自社の職員として雇入れることを禁止する契約を結ぶことはできないとしています。また、憲法第 22 条は、労働者に職業選択の自由を保障しています。したがって、派遣契約の満了後であれば、派遣職員を自由に雇い入れることができます。
それに対して (2) の場合ですが、派遣元との派遣契約を中途で解約しなければならないことから、派遣元に対して不利益を与えるおそれがあります。また、派遣契約を契約の途中で解除することができるのは、派遣元か派遣先のどちらかが債務の履行を怠ったり、履行の催告に誠意を示さないなど派遣契約に違反した場合、また、派遣契約の中で契約解除を定めた条項にあてはまる場合に限られます。このようなことから、派遣職員を正職員にする場合のは、派遣契約終了後にすることが望ましいでしょう。 |