「人」が変われば病院は変わります
病院が取り組むべき経営改革の中身は、すべて人が行います。それも個人の裁量、能力で行えるものは限られており、そのほとんどは「チーム医療」という言葉に代表されるように、「組織」で取り組むべきものです。これまで漫然と経営してきた病院も、今後は自院の向かうべき方向性、取り組むべき課題を明確にし、実行する仕組みをつくる、いわば「病院理念」「経営戦略」「経営計画」が不可欠となります。これらを遂行するためには、従来にもまして個々の職員のモチベーション向上と組織の活性化は欠かせません。にもかかわらず、現状の多くの病院の賃金制度は公務員準拠型となっており、職員が保有する能力、業務の結果が賃金に反映されないことによる組織の不活性化が発生しています。人事制度とは、病院が「あるべき姿」に近づくために立案された経営ビジョン達成のために、あるべき職員の役割、資質を明確にし、組織を強化させるための仕組みです。すなわち、経営ビジョン実現のための基本条件として人事制度の整備を急ぐ必要があります。
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