平成 12 年度診療報酬改定で実施された 200 床以上の大病院の外来制限の方向性は、その後の改定を通じてより明確なものとなっています。この数年では、外来機能を分離し、サテライト化する病院も珍しくなくなってきました。 200 床以上の病院が生き残るための戦略を策定するに当たっては、第一に医業経営環境を把握することが必要となります( P.F. ドラッガーによる「事業定義の確認」)。
これをはじめ、意思決定と生き残り戦略策定に求められる視点とは、次のようなものと考えられます。
(1)医業経営の環境変化に対する認識向上の視点
1)医療・福祉を取り巻く環境についての前提
@ 社会とその構造
A 市場と消費者(患者・要介護者)のニーズとデマンド
B 技術の動向
2)医療・福祉の変革についての前提の自覚
@ 医療の変化 : 量から質へ
A 福祉の変化 : 措置から契約へ
(2)地域において担うべき役割の調査資料データ
競合する医療機関の動向・機能レベル、評価等のマーケティング・リサーチ
(3)専門医師の確保手段
住民ニーズに合致した病院機能(診療科目等)を担うことのできる
専門医師の確保
(4)スタッフの確保手段
看護師、PT・OT・STほかコ・メディカルスタッフの確保
(5)管理職の確保手段
病院運営に求められるマネジメント・スキルを有した管理職の確保
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