平成 12 年診療報酬改定において 200 床以上の病院、 200 床未満の病院、そして診療所の外来機能分化の方向性が明確になった以降、 14 年改定でもこの方向性が維持されており、今後も機能分化が進むとみられます。こうした機能分化の視点によれば、充実した施設を有し高度な医療技術を提供する公的病院と、地域で「かかりつけ医」的な役割を担う一般の民間病院と診療所のすみわけがなされていくものと予想されます。
国際的基準によっても、医療提供体制の中心は公的病院であり、これを補完する役割として民間病院が位置づけられており、日本も例外なくこれに近づいていくことになるでしょう。
また、民間病院の中でも、地域医療支援病院や臨床研修指定病院、その他大学病院(独立行政法人化するものを含む)、企業立病院等の公的に近い機能を有している一部の病院については、公的に準ずる位置として急性期(亜急性期や一部回復期を含む)および高度医療を担う役割を果たし、そのほかの民間病院や診療所についてはプライマリケア機能等を備えた「かかりつけ医」として、あるいは将来的には慢性期医療を中心とするロングタームホスピタルへとその役割を変化させていくものと思われます。
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