病床選択によって、一般(急性期)と療養(慢性期)に病院機能は分けられることになりました。このうち、慢性期病院の中心となるのがリハビリテーションを専門とする病院だといえます。
急性期疾患が治療を終えることにより社会あるいは家庭へ復帰することを最終目的とするのに対し、慢性期疾患は日常生活において病気療養を続ける病態への対応が、その主要な目的であるといえます。その意味において、身体機能を維持するためのリハビリテーションは、慢性期にとって非常に重要な意味を持ち、かつ治療の中心となるものです。
一方、急性期におけるリハビリテーションとして、回復期リハビリテーションがありますが、これは積極的なプログラムのひとつであって、早期にリハビリをスタートさせることにより治療結果の向上が期待できるというものです。
リハビリ専門病院は、慢性期におけるリハビリ医療の実施に特化した病院であり、疾病の治癒を目的とするというよりも、個々の患者のQOLを確保することを目標とする医療の形だといえます。
リハビリを中心とした医療を提供するがゆえに、診療科目はリハビリテーション科が中心であり、スタッフもPT・OT、場合によってはST等に配置の厚みが求められます。同時に、急性期病院に比べて、これらコ・メディカルのスキルが重要視されることになります。
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