ケアミックスを選択した病院においては、入院・外来患者ともに高齢者、慢性期疾患患者が多く、もしくは医師・看護師の員数が一般(急性期)病院としての人員基準を満たす数を確保することが困難であるものと思われます。
ケアミックス病院が一般病床数の見直しを実施する際には、自院の現状として、とりわけ患者属性の傾向を把握することが重要です。
現在、自院における患者属性として、性別・年齢構成や疾病構造、来院の動機等を分析・検討し、一般病床の入院基本料の算定基準と常勤医師の人員配置基準を鑑みて、具体的な一般病床数を検討することが必要です。
しかしながら、自院の現状分析によって得られたデータのみに従って、今後の病床機能を選択するべきではありません。
いずれの場合にもポイントとなるのは、医療法上の人員配置基準をクリアできる医師・看護師を確保できるか、という点です。特に、 200 床未満の中小病院の場合、大病院とは異なり外来診療の制限がないため、外来機能の拡充が可能なのですから、提供する医療のレベルを維持・向上させるために、優秀なスタッフの確保は死活問題ともいえます。
その一方で、「自院はどうありたいか」「どうなりたいか」という理念・目標を明確に掲げることが、そのために必要な経営方針を策定する原動力となるのです。
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