地域での生き残り戦略のひとつとして、病診連携や紹介率の向上はもはや不可欠な取り組みといえます。
また、情報化社会と呼ばれて久しい現代ですが、IT活用として、インターネットを活用した病診連携が提案されるのは、時代の流れに沿ったものといえるでしょう。
現在、光ケーブル等を利用した情報基幹ネットワークを施設している地域において、その上で利用されるコンテンツとして、遠隔医療と地域医療ネットワークへの活用が期待されています。
地域医療連携室を設置している病院・診療所相互、医師相互でのコミュニケーションや情報交換のネットワーク拡大と促進に有効な方法であると考えられます。例えば、登録医間コミュニケーション、事務文書管理、臨床検査データの提供、医療情報の共有等における活用が見込まれます。
地域情報ネットワークを活用する場合には、接続方法によって各ネットワークが独立して個々に存在しているため、ネットワーク間の連携がないほか、システムの拡張や新規の利用に当たっては、利用者側の物理的アクセス手段を設ける必要があるという問題点があります。
これに対しては、利用者認証システムやゲートウェイ機能ポータルサイトを設置する等の対応や、常時接続サービスとする医療専用ネットワーク(病診情報連携システム、連携専用Webサイト等)を別個に配置する方法で解決が可能と考えられ、セキュリティ等のリスク管理と共に、各地域において規模や医療機関数を考慮したシステムの構築を検討する必要がありますが、今後の地域医療連携推進のための新しいツールとして期待できるものです。
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