急性期病院とは、診療報酬上の概念であって、平成 14 年度診療報酬改定によって定められた「急性期特定入院加算」要件を参考に、急性期病院であるための条件を挙げると、次のようなものを備えていることといえます。
@ 紹介患者数が初診患者総数の30%以上(紹介率30%以上)
A 一般病棟の入院患者数の平均在院日数が17日以内
B 診療録管理体制加算が認められている
C 院内事故防止体制の整備
D 地域連携室の設置
医療の機能分担の観点から、外来を診療所が、入院は病院がそれぞれ担うものとすると、急性期の入院患者の獲得は、上記の要件からも、救急医療体制の整備と紹介率の向上が重要なポイントとなります。
地域の救急要請に対して十分に応えるためには、年間 3000 件以上の救急受け入れ実績が必要といわれており、これが急性期病院として病院運営を継続するためのひとつの目安であるともいえます。
さらに、生き残りの条件としては次のポイントが挙げられます。
1.診療科目の選択と整備
2.質と量を備えたマンパワーの確保
3.経営基盤の強化
とりわけ、経営基盤の強化としては、「医療原価額が大きくても原価率は低い」こと、また「人件費額が大きくても人件費率は低い」ことを目指す経営管理能力の存在、つまり管理能力を有するトップのリーダーシップが重要なポイントとなるといえます。
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