就業規則に出張者に対する日当支給の定めがある場合には、当然日当を支給しなければなりません。しかし、日当請求の手続が定められており、大多数の出張者がそれによって日当を請求しているのに、一部の社員だけがそれを怠っているとすれば、問題は別です。日当請求の手続きも日当支払いの要件の一つと考えられるからです。したがって、所定の手続きをしない者については、一定期間経過後は日当支払いを停止することとしてもよいでしょう。
しかし、機械的に日当の支給停止をするのではなく、本人に注意したり、申請者の提出を督促するなど、担当部門としてもある程度の努力をするべきでしょう。ご質問の場合には、日当の支払いをどうするかの問題だけでなく、出張報告書や旅程の記載漏れによる業務の支障も発生している可能性があるからです。
そこで、旅費申請の提出が遅れがちの社員の直属上司からも指導してもらうほか、もし、それでも改善されないようでしたら、業務上の怠慢ということで訓告等の懲戒処分にしてもよいでしょう。業務遂行上、社内規律上の両面から対策を講じるようにすることが肝要です。 |