年俸制の導入手順は、導入前の準備段階、導入実務の段階、(試)運用の段階という大きく 3 つのステップに分類されます。
(1) 導入前の準備段階
(1) 賃金体系、人件費負担などの調査
人件費が経営に与えているインパクトなどを調査し、年俸制導入が経営にもたらす影響についてシミュレーションを実施します。
(2) 年俸制対象者の決定
一般的に年俸制の対象者は、管理者です。場合によっては、本人の意思を尊重した形で採用者の決定をなす必要もあります。
(3) 既存賃金表の見直し 年俸制を導入することにより、これまでの賃金表を全く無視することはできませんが、見直す必要はあります。基本給の傾斜の改善、支給意義の不明瞭な手当の見直しなどがあげられます。
(2) 導入実務の段階
(1) 基礎賃金の変更 基礎賃金とは、年俸額を算定するときのベースとなる基本給を指します。 管理職手当など仕事や役割に関連する手当は、すべて基礎賃金に組み込むことが望ましいです。
(2) 年俸のフレーム作成 年俸額を決める要素としては、役割と業績達成の 2 つがあります。 年俸対象者の役割や業績の達成度合に対しての評価方法と賃金への反映方法を決めます。 |