人事考課の精度を上げるためには、職務の観察 → 考課要素の選定 → 評価レベルの決定というステップを順序よく踏むことが重要です。
(1)職務の観察
人事考課の対象となるのは職務に関する行動と上司と部下で確認し合った職務基準に対する取り組みとその結果が直接の対象です。 日常業務の中で人事考課を行う場合は、まず職務の観察から始めます。職務の観察は、常日頃部下を観察していて、初めてなしうるものであり、部下の行動をイメージでとらえたり、拡大解釈したりすることは、慎まなければなりません。
(2)考課要素の選定
人事考課の対象となるべき行動が把握できたら、次はその行動をどの考課要素で評価していくかを判断します。これを考課要素の選定といいます。 行動を態度という要素でとらえるか、また能力でとらえるか、さらには態度のなかでも、協調性でとらえるか、責任性でとらえるかを選定します。
(3)評価レベルの決定
最後は、評価レベルの決定です。部下に与えた " 期待し求める基準 " に対して、クリアーできたかどうか、あらかじめ決められたいくつかの評価レベルのうち、どれを当てはめていくか − これが評価レベルの決定です。 |