上位等級に格付けされている社員の中から、役職者に求められる能力、成果基準をみたしている者を採用します。したがって、上位等級に昇格したからといって、全員が役職者になるという訳ではありません。
(1) 能力主義における役職
職能資格制度においては、能力レベルの高い者のみが上位等級に格付けされます。この上位等級に格付けされた社員の中から役職者を任命することが必要です。 ですから、従来通りの年齢や勤続年数を基準として、役職者を登用することはありません。
(2) 役職との対応方法
元来、職能資格等級に定員はないですが、役職数は限られています。このため、導入当初より、ある程度柔軟な形で制度を設計しておく方が運用はスムーズになります。また、社員の中高年化に対応するためにも、一つの役職に複数の等級を対応させる方が運用しやすいです。 例えば、6等級は課長職が対応している場合、それは次のような関係を示しています。
このように、職能資格制度における資格等級と役職位との相互関連は弾力的であり、かつ資格が優先することになります。社内の実態、およびこれからの昇進スピード等を念頭に置いて、資格等級に対応する役職位を設定します。
参考文献「職能資格制度」楠田 丘 著 |