事業場外労働みなし労働時間制は、営業マンなどが業務の全部または一部を事業場外で従事する場合で、使用者の指揮命令が及ばず、労働時間の算定が困難な場合に、あらかじめ定めた時間労働したものとみなすことができるという制度です。また、裁量労働みなし労働時間制は、研究開発職やシステムエンジニア、デザイナーなど、業務の遂行方法や労働時間の決定、配分を大幅に従業員の裁量に委ねる必要がある場合に、労使協定に定めた時間労働したものとみなすことができるという制度です。
事業場外や裁量労働のみなし労働時間制を採用した場合には、実際に労働した時間が定められた時間以上でも以下でも、あらかじめ定めた時間だけ労働したことになります。この場合、みなし労働時間が法定労働時間を超える場合には、超えた時間に対しては割増賃金の支払いが必要となります。 なお、みなし労働時間制のもとでも、深夜業や休日労働について適用が除外されてはいませんので、深夜業割増賃金または休日労働手当を定額の手当とは別に清算して支払わなければならないことに注意が必要です。
Point :
法定どおり計算した額を上回っていれば、定額払いも法違反にはなりません。
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