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契約社員が契約期間の途中で退職し損害をこうむった場合に、損害賠償の請求はできるでしょうか?

契約社員が契約期間の途中で退職し損害をこうむった場合に、損害賠償の請求はできるでしょうか?

1 年契約で雇い入れた契約社員が、採用から5ヵ月後に退職を申し出てきました。専門的な職種であるため代替要員の見込みもなく、最悪の場合、受注した仕事を断わらなければなりません。本人には損害賠償を請求しようと考えていますが、可能でしょうか。

退職事由がやむを得ないものでない限り、損害賠償請求は可能です。

民法では、「期間に定めのない雇用契約」の場合は、労使各当事者はいつでも解約の申し入れができ、2週間の経過によってその効力が発生するとしています。したがって、労働者側からの労働契約解約の申し入れは、希望退職日の2週間前に行えば有効となります。

しかし、「期間に定めのある雇用契約」の場合には、原則的に、契約期間途中の解約はできません。したがって、契約社員が契約期間の途中で行う労働契約の解約は、債務不履行となり、会社は契約社員に対して損害賠償請求することができます。しかし、「期間の定めのある雇用契約」の場合でも、やむを得ない事由がある場合には、ただちに解約の申し入れをすることが可能です。

ご質問のケースは、1年間の「期間を定めた労働契約」を締結していますので、退職事由が客観的に判断してやむを得ないものでない限り、その退職の申し入れは有効ではありません。それでも退職するということであれば、債務不履行として損害賠償請求することは可能です。

 
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