退職理由の照会は、電話や書面で行われることが多いと思われますが、実際には照会者の使途がはっきりしていないことも多く、照会に応じることによって、就業を妨げるケ−スがあること、また、退職理由を第三者に知らせることは、本人のプライバシ−の侵害になる恐れもありますので、会社間における退職理由の照会は、なるべく避けたほうがよろしいでしょう。
特別な事情で前の職場に問い合わせる必要がある場合には、本人から前の職場に使用証明書の交付を依頼し、その証明書の提出を求めるようにします。 「使用証明書」は、前の職場における情報を本人を通して公式に請求するもので、労働基準法では、本人から請求があった場合には、前職の会社は、使用期間、業務の種類、地位、賃金又は退職の事由(退職の理由が解雇の場合にあっては、その理由も含む)の5項目について使用証明書を交付しなければならないものと定めています。逆にいうと、この5項目以外の事項については、本人の請求があっても拒むことができます。 |