取引発生から決算確定までの事務処理の流れについて質問し、備付けの帳簿書類を検査して帳簿組織の良否を検討する。 帳簿組織の検討は、調査の効率を高めるための必要な手続きであるが、ほかに不正計算が想定されるかどうかを判断するための手続きでもある。
帳簿組織の状況は、会社の経営方針や代表者の性行を知るのに役立つといわれています。 調査官が帳簿組織の検討に注意する事項は次のとおりである。
(1) 現・預金の出納管理について 代表者とその家族が自由に現金の出納や小切手の振り出しができるかどうか確認します。
(2) 帳簿書類の備付状況について 業種に特有な帳簿書類があるかどうか、また保存しておくべき帳簿書類があるかどうか検査します。
(3) 帳簿書類の記帳状況について 調査日現在の帳簿書類の記帳状況に遅れがないか、記帳が遅れていない場合に試算表は作成されているかなどを確認する。
(4) 帳簿書類の記帳担当者について 帳簿書類の記帳担当者と代表者の関係を調べ、代表者とその家族が自由に改ざんできるかどうかを確認する。 |