要注意先とは、今後の管理に注意を要する債務者のことで、貸出条件、返済状況、財務内容・業況のいずれかに問題がある債務者をいいます。
貸出条件に問題があるとは、当初から極端に長い貸出期間を設定したり、当初返済日に返済できず最終期日を延長したり、返済負担軽減のために返済条件を緩和したり、利息の減免や棚上げを行っている先をいいます。
返済状況に問題がある先とは、元本返済や利息支払が延滞していることをいいます。もし、追加貸出分が元金返済、利息支払に回っている場合は、仮に表面上延滞がなくとも要注意先になります。
財務内容・業況に問題があるとは、実質債務超過や赤字や繰越欠損があるなど、財務内容が悪化している先、業況が不振・低調もしくは不安定ということです。これも形式ではなく、実質で判断します。
ですから、仮に赤字先だからといって必ず要注意先になるわけではありません。赤字に陥った要因が明確で、試算表等で次回の決算では赤字解消が確実と確認できる材料があれば、正常先とする場合もあります。 |