企業が保有している資産のうち、どのくらいが外部からの借入金によって賄われているかを示す経営指標です。各企業が毎年作成している決算書のうち、貸借対照表(バランスシート)に記載されている長期、短期の借入金、社債残高のどの有利子負債の金額を総資産額で割って求めます。実際の計算では、有利子負債額から従業員預かり金を差し引いたり、総資産に受取手形の割引高を足したりして、企業の財務状況の実態に近くなるよな調整を加えます。
一般に、借入金依存度の高い企業は、金利上昇などが経営や業績に与える影響が大きくなるため、財務の健全性が低いとみなされます。この借入金依存度を引き下げるためには、利益を増やすなどして株主資本を厚くするか、フリーキャッシュフロー(純現金収支)や手持ち資金を増やして借入金返済に充てるなど、有利子負債の削減に努めることが大事です。
バブル崩壊後、株価下落傾向が続いていることもあり、 91 年以降、上場企業の借入金依存度は40%前半の高い水準で推移してきました。
しかし、 99 年度は企業の間で事業、財務の両面でリストラクチャリングが急速に進行しました。不採算事業の撤退・縮小や持ち合い株式の売却、業績向上などに伴う好転分の大半を、借入金返済にまわす企業が増えました。この結果、 2000 年 3 月期の連結ベースの上場企業の借入金依存度は、41%弱となり、 90 年度以来の低水準になりました。 |