企業の安全性を測定する指標として、従来型の貸借対照表のみを活用する指標としては、下記が代表的です。
これらに対し、キャッシュフローを活用した指標として代表的のものは、以下の通りです。
(1) キャッシュフロー版当座比率
当座比率の当座資産が営業循環サイクル上の1年以内に現金化できるものという意味であるのに対し、営業活動によるキャッシュフローはすでに現金化されているものを意味するために、キャッシュフロー版の方がより厳格に企業の資金繰り状況を見ることになります。
(2) キャッシュフロー比率
キャッシュフロー版当座比率が流動負債の返済能力を評価するのに対し、キャッシュフロー比率は、固定負債
に対する返済能力を評価します。
(3) キャッシュフロー版インタレストカバレッジレシオ
キャッシュフロー版インタレストカバレッジレシオは、営業利益と受取利息の代わりに営業活動によるキャッシュフローを用いたものです。金利を支払う原資は直接的には利益ではなく、営業活動によるキャッシュフローであるからです。 |