フリーキャッシュフローは、簡単に説明すると、事業活動から獲得し、手元に残るキャッシュを意味します。大まかには、
営業活動によるキャッシュフロー−設備投資
という捉え方でかまいません。
フリーキャッシュフローが大きければ大きいほど、企業は自由に将来的戦略を立案でき、株主への配当支払も可能になります。
日本では、単純にキャッシュが潤沢であることが企業価値の高さとひれいていると考えてきました。しかしアメリカでは、フリーキャッシュフローの大きさで企業価値を判断しています。
また、フリーキャッシュフローの重要な使い道には、3つ考えられます。
・財務体質の強化
・株主への還元
・未来的投資
財務体質の強化策の方向性としては、将来に対するキャッシュアウトが発生しないように手を打つこと、たとえば、借入金の期限前返済や有価証券への投資による利息獲得といった手法が考えられます。
株主への還元の方向性としては、特別配当等を行い、株主を優遇することが考えられます。株式会社は株主が投資という形で資金提供しているわけですから、優遇されことが明らかな企業に対しては、当然に資金調達が容易になってくるのです。
未来的投資の方向性としては、投資活動が考えられます。企業はその存在の維持・継続のために投資活動が必要となります。また、フリーキャッシュフローによって企業買収やM & A(合併)を行うことも可能になります。
これら3つのフリーキャッシュフローの使途は、さらなるフリーキャッシュフローを創出することになり、さらに3つのフリーキャッシュフローの使途の可能性を高めてくれることになります。
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