キャッシュフローを用いた収益性分析は、営業活動による収益性の視点から分析する方法です。 従来型の収益性分析の方法と対比させながら解説します。 従来型の収益性分析では、損益計算書を中心とした分析が主となります。代表的に指標としては、
・総資本経常利益率
・総資本回転率
・売上高経常利益率
などがあげられます。
これに対し、キャッシュフローから収益性を分析する指標としては、以下の指標を用いることが多いようです。
・キャッシュフローマージン
・利益割合
・営業キャッシュフロー対純利益
・営業キャッシュフロー対減価償却費
キャッシュフローマージンは、営業活動によるキャッシュフローを売上高(直接法の場合には「営業収入」)で割ったものです。この指標は、「営業活動によるキャッシュフロー」がどれだけ大きいかを把握します。
利益割合とは純利益を(純利益+減価償却費)で割ったものです。この指標は間接法の場合に使用されます。この指標には業種や企業特性が現れます。この利益割合は、「営業活動によるキャッシュフロー」の主要源泉となります。
営業キャッシュフロー対純利益、営業キャッシュフロー対減価償却費は、営業活動によるキャッシュフローに対する純利益および減価償却費の比率です。「純利益」の場合は企業の成長性を測る指標として、減価償却費は安定性を測る指標として活用されます。 |