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第4回  厨房の見直しの必要性

 

 設備投資はおいそれとはできることではありませんが、店舗の老朽化などで改装を考えるなら、まず目を向けてほしいのが厨房の見直しです。全面改装ではなく一部改装という場合でも、できれば厨房を見直すべきなのです。なぜなら、厨房の機能が万全でなければ、商品の品質が低下する危険性があり、客数への対応もできなくなってしまうからです。

 

 意外に思われるかもしれませんが、ある程度の調理経験のある人でも、使いにくい厨房なのに、そのことに気づかないで使っているというケースがままあります。原因は、厨房機器メーカーなどに設計を任せてしまうからです。もちろん、メーカーもさまざまな経験やデータを元に設計するわけですが、実際に動くのは自分だということを忘れてはいけません。

 

 熱源の見直しも大切です。飲食店の熱源といえば、長い間ガスが常識でした。しかし最近は、電化厨房機器の性能が飛躍的に向上し、ほとんどの機器がガスと変わらない火力になっています。

 

 電化厨房機器のメリットはいくつもありますが、とくに排熱・排煙が少なく、厨房環境が劇的に改善されることや、衛生的なドライキッチンを実現できること。そして、加熱機器を調理台代わりに使えたり、加熱機器のすぐ上に食器棚を設置できるなど、立体的な機器類のレイアウトによって驚くべき省スペースを実現できることなどが挙げられます。

 

 働きやすさと同時に、これから重要になっていくのが機械化というテーマです。

 

 といっても、大袈裟なことではなく、フードカッターや自動温度調節のフライヤーなど、熟練を必要としない機器類をできるだけ導入するということです。これを徹底したのが、チェーン店などのコックレスキッチンですが、アルバイトの活用は人件費削減の原則です。

 

 また、デシャップの位置など、サービスとの連携を考えた動線も大事なポイントです。

 
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