借入で絶対必要な事業計画書の作り方を学習しよう 《売上高予測 -2 》 売上高予想は、
前回の補足ですが、総客席数についてお話をしたいと思います。
総客席数とは、物件が決定した段階で、その物件の平面図(平面図=店舗を上から見た店舗レイアウトのことを言います)を設計士や内装業者に依頼して作ってもらったものの客席の数をいいます。 ただし、平面図を作成していない状態で事業計画書をとりあえず算出してみたい方は、業態によって異なります。
下記の計算式と例を参照ください。
● 計算式は、席数=面積 × 目安の倍数
● 例
・居酒屋の目安 : 面積 ×1.5 席(店舗面積 40 坪 ×1.5 =想定 60 席)
・レストランの目安 : 面積 ×1.2 (店舗面積 40 坪 ×1.2 =想定 48 席)
・喫茶店やファーストフードの目安 : 面積 ×2 (店舗面積 40 坪 ×2 =想定 80 席)
・高級専門店の目安 : 面積 ×1 (店舗面積 40 坪 ×1 =想定 40 席)
では早速、前回の連載の続きをご説明致します。
1 時間当りの売上予想額が算出できましたら、次は曜日ごとの売上予測額を算出します。前回の連載を復習して、今回につながるようにしましょう。曜日ごとの売上予想額、月間売上予想額、年間売上予想額を算出してみましょう。
手順は次の通りです。
1. 前回の連載で紹介した公式を使い、1時間当りの売上予想額をすべて算出します。
例) 1 時間当りの売上予想額= 20,000 円
2. 1 時間当りの売上予想額を 1 曜日毎に合計していきます。月曜日〜日曜日(定休日を除く)の曜日毎の売上予想額を算出します。
例)営業時間 8 時間 ×1 時間当りの売上予想額 20,000 円
= 1 曜日の売上予想額 160,000 円
3. 1 日の平均売上予想額の算出方法は、曜日毎の売上予想額を 1 週間分合算して、その合計を 7 日間で割り、 1 日の平均売上予想額を算出します。1 日の平均売上予想額=曜日別売上予想額の 1 週間の合計 ÷7 日間
例) 160,000 円 ×7 日=1週間の売上合計予測額 1,120,000 円
1週間の売上合計予測額 1,120,000 円 ÷7 日間
= 1 日の平均売上予想額 160,000 円
4. 月間売上予想額は、 3. の 1 日の平均売上予想額を 30 日で加算したものとなります。
月間売上予想額= 1 日の平均売上予想額 ×30 日
例) 1 日の平均売上予想額 160,000 円 ×30 日=月間売上予想額 4,800,000 円
5. 年間売上予想額は、 4. の月間売上予想額に 12 ヶ月を加算したものです。
年間売上予想額=月間売上予想額 ×12 ヶ月
例)月間売上予想額 4,800,000 円 ×12 ヶ月 57,600,000 円
売上予測額は、最低でも目安として家賃の 10 倍以上の売上になっているかを確認します。当然ですが、マーケティング調査を実施し、もし、家賃の 10 倍以上の売上予想額にならないと判断した場合は、事業計画自体が無理ということになり、その場所での出店は見合わせることにするか、あるいは、業態そのものを変更するか、という選択肢となります。
次回は「要員計画&標準労働時間計画編」です。お楽しみに |