第1回目では、飲食店の将来のビジョン・成功の姿として「多店舗化」にチャンスがあるというお話をしました。今回はその中でご紹介した飲食店の「旬」についてもう少しお話を深めてゆきましょう。意外と「旬」が理解されておらず、その時その時の経営状況に応じて行き当たりばったりの策を講じてしまう飲食店の特徴。そしてそれは自らの衰退を招く結果となるのです。
【開店・開業ノウハウ その2】
リニューアルを念頭においた計画立案が将来の展望を明るくする!
気づいてからでは遅い!飲食店には「旬」のサイクルがあるのだ。
飲食店を開業する前には、将来的な計画が絶対に必要です。
ただ単に飲食店を開業したいということから、とりあえず一店舗をすぐに出したいと思うのではなく、将来的な計画をもって事業を立ち上げましょう。
なぜ、将来的な計画がお店(事業)を始める前に必要なのでしょうか?
繰り返しにはなりますが、【飲食店には「旬」がある】からなのです。
飲食店の「旬」とは、開店期(=オープン景気)、発展途上期、繁盛期、安定期、衰退期のサイクルを指します。
まず始めに「開業期」とはオープン時のオープン景気を意味します。 オープンのときは「どんなお店」でも大抵の場合、繁盛します。お客様は新しい物好きだから、新しいお店ができるととりあえず行ってみようと言うことになるからです。
しかし、この「開業期」も長くは続かず、2〜3ヶ月で収まってきます。この期間もだいたい一般的。この「開業期」の成功へのポイントは、せっかく大勢のお客様が来店しているのだから、次に来店してもらうための動機付けとなる 販売促進(企画・イベントのこと)を行ない、固定客化することが大切ということです。次にくる「発展途上期」とは、「固定客化の時期」を指します。これは、より多くの固定客を獲得し、繁盛店に発展してゆく「仕掛け」の次期のことです。
そして、固定客化が進むに連れていよいよ「繁盛期」が訪れます。繁盛期は常に満席状態が続くことを言います。次いで、やってくるのが「安定期」。安定期とは、売り上げの伸びが横ばいになってくる時期です。
最後に「衰退期」がやってきます。この「衰退期」を理解されていない、あるいは「繁盛しているお店に衰退は無い!」と思っていらっしゃる方も多いのですが、衰退は必ずお店にやってきます。これは店舗の周辺に競合店ができたり、店舗自身が古くなってきたり、業種、業態がその時代にマッチしなくなるために起こります。
この「衰退期」が訪れたときに、「繁盛期」、「安定期」で儲けたお金を使い、リニューアルを行ない、お店を新しく「再生」することで再びまた、開業期、発展途上期と繰り返してゆくことが、「将来的な計画を持って事業を行う」ということなのです。 |