「逃がすな!優良物件!即、不動産会社との金額交渉&手付けを打て!」
物件を見て優良物件であると判断したら、即、不動産会社との金額交渉と手付けをうち、物件を抑えることが必要です。
物件決定をするまでの手順としては下記の通りです。
1 )周辺の不動産物件の相場を調査
金額の交渉を行なうには、周辺物件の坪単価を調査し、あらかじめどのくらいの価格が妥当かを算定する必要があります。
2 )物件の家賃及び共益費を足した金額から、想定売上を算出します。
家賃と共益費を足して、その 10 倍が想定売上高になります。例えば、家賃と共益費を足して 30 万円であれば、その 10 倍の 300 万円(想定売上高)を目標として売上が達成できるかどうかを考える必要があります。
3 )店舗面積から客席数を割り出す
居酒屋やファミリーレストランなどの業態では、店舗総坪数× 1.5 倍が客席数の想定となります。喫茶店であれば 2 倍、高級専門店であれば 1.0 〜 1.2 倍ぐらいが目安となります。
例えば、居酒屋を経営したい場合、 30 坪の物件であれば、 30 坪× 1.5 倍の 45 席ぐらいの客席がとれることになります。
4 ) 2 )と 3 )を勘案して採算がとれるかどうかを考える
まず、 300 万円の想定売上高で、営業日数が年中無休の場合、 300 万円÷ 30 日で 1 日の売上目標が 10 万円となります。
次に客単価を想定します。客単価とはお客様一人当たりが使う飲食代金のことをいいます。例えばドトールなどのセルフカフェの場合は 400 円前後、ファミリーレストランでは昼で 1,000 円まで、夜で 1,400 円、カジュアル居酒屋の場合は 2,000 〜3,000 円というようになります。従って、この例の場合は客単価を 2,500 円と想定すると、
2,500 × 45 席= 112,500 円/日
となり、一日1回満席になれば想定売上高に到達するため、この物件は申込みを入れた方がよいと言うことになります。
しかし、家賃が 500 万円の物件であるとした場合は、客数で 67 人を集客せねばならず、かなり難しくなるため、 1)の相場を含め交渉を進める必要があります。
5 )保証金についての交渉
投資額に余裕があれば保証金の交渉をしない代わりに、家賃や共益費の金額を減額してもらったほうが有効です。なぜかと言うと保証金というものは、ある一部(関東圏)を除き、預かり金であるため、お店を退店する場合にある程度の保証金の金額が戻ってきます。ただし、契約期間満了にならない前に退店した場合は不動産賃貸契約にそって返金されることから、運営コストに繁栄される家賃と共益費を減額交渉し、運営コストを楽にするほうが良いでしょう。ただし、保証金も一応減額交渉はすべきです。
6 )金額交渉が成立したら、家賃発生の期日を聞く
不動産会社に対し家賃がいつ発生するのかを確認する必要があります。例えば東京や大阪であれば契約と同時に家賃発生という物件もあります。このような物件であれば契約してからお店がオープンするまで 2 ヶ月半から 3 ヶ月は必要ですから、オープンまでの家賃(=前家賃)を投資予算に含んでおく必要があります。
7 )手付金を不動産に入れて、地主と面談
手付金を入れたら物件の持ち主である地主さんと面接を行ない、地主さんがその物件を貸しても良いということであれば、賃貸契約ということになります。
次回は、居抜き物件の上手な活用と、重大な落とし穴に注意せよ!です。
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