失敗しないロードサイド立地の見分け方をマスターしよう!第2弾
8. ロードサイドは駐車場台数と客席の関係をチェックする
仕事柄様々なお店を見ますが、駐車場の台数と客席、グループ人数(シングル、カップル、ファミリー、団体)が反比例しているお店を多く見る事があります。どうしてもお店の規模を大きくし、駐車場が小さいという物件は、確かに客席の人数=売上という図式から考えるとどうしても、客席を多くとりたくなるのはわかりますが、よく考える必要があります。なぜかというと、例えば、車利用のお客様がシングルとカップルばかりのお店があるとします。そのお店は客席が 20 席あり、駐車台数は 5 台持っているとした場合、一台の車で 2 名乗車してくると想定すると、駐車場 5 台× 2 名= 10 人となり、この時点で客席に入ったお客様は 10 人になり客席の 50 %しか使用しない事になります。当然、駐車場が満車の場合、道路を通行しているドライバーは「いっぱいだから他の店に行こう」ということになるため、食事のピークタイムである時間に有効に客席を使用できないということになります。
このように、物件を選ぶ前に下記の事を注意する必要があります。
イ)客層とグループ人数を考え、業態を設定し、それに合わせて駐車台数を考える事。
ロ)駐車場がないのに繁盛しているお店、あるいは、駐車台数が少ないのに満席であるというお店は、大抵の場合、車を路上駐車できる道路に面しているか、あるいは、両サイド及び店の後ろに他の店(スーパー、薬局、ディスカウントストアー、ショッピングセンター、パチンコなど)の駐車場があるというケースがあります。後者のように他のお店の駐車場を使ってくるお客様もいるため、予めオープンする前に周辺のお店にご挨拶をしておくと良いでしょう。
9. 駐車場の出入り口を確認しよう。
駐車場の出入り口はできれば入ってくるところと出るところの2カ所がある物件が理想的ですが、なかなか、そのような物件はありません。一番多いのはやはり出入り口が1カ所というケースです。この場合のチェックポイントは、車が駐車する時に問題がないかを確認する事が大切です。また、出入り口に『 in 』看板を設置できる場所がある事を確認して下さい。
10. 駐車スペースを確認しよう。
女性客を多く集客したいと考える場合は、車 1 台の駐車スペースを大きめにとれることを確認して下さい。つい最近のファミリーカーはバンや SUV といった大型ワンボックスカーも増えて来ていますから止めやすいスペースが必要であり、駐車場を照明で明るく照らし視認性を高める事も忘れてはなりません。
11. 従業員の通勤用の車の駐車場を確保すべし。
物件の駐車場はあくまでもお客様優先です。従業員の車を止める場所ではないと理解しましょう。なぜかと言うと、従業員の車は大抵の場合、一人一台であり従業員が車を止める事でお客様の車が入れないからです。ですからお店の場所とは違う場所に駐車場を借りることも必要です。しかし、近隣に駐車場がない場合は、従業員を社員の車で送迎するということを行っているお店もあります。そうすれば、駐車台数は社員の 1 台の駐車スペースで済むからです。
12. これから建物を建てるといった物件の場合の注意点。
まず、その物件の地区地域を役所の都市計画課でかならず確認し、飲食店が開業できるかを確かめて下さい。例えば農地の場合、土地の地区地域を変更してもらう必要があり、この場合、費用と申請が受理されるまでの時間が必要です。
また、建物を建てる場合も規制がありますから、必ず、設計士や建築会社を同行し規制について確認しましょう。
建物を建築する場合は建築許認可申請があります。これは設計士が国に対して設計図を提出し、この土地にこのような建物を建てていいかと言う許可をもらう事が必要だからです。この許可が受理されて初めて、工事に着手できるのです。さらに、この申請期間や設計期間も必要ですから、テナント物件よりも時間とお金がかかることを覚悟してください。
次回からは、立地の可能性がわからないときは、情報と調査で裏付けをとれです。
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